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檜垣研は東京大学に移転しました
檜垣研究室は熊本大学理学部/大学院自然科学教育部から、東京大学大学院新領域創成科学研究科に移りました。研究室名も「画像生物学研究室」から「超域生命科学分野」となり、新たなスタートを切ります。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
ご挨拶
このたび、東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻にて、新しい研究室「超域生命科学分野」を立ち上げる機会をいただきました。これまで私自身が先端生命科学専攻の大学院生時代から一貫して取り組んできた、細胞スケールでの生命現象の定量的記述を出発点に、多様な専門性との対話を通して、あらためて生命を深く見つめる場を築いてまいります。
私たちの研究室「超域生命科学分野」では、細胞内構造の秩序と環境変動に対する応答を生命システムの基本原理と捉え、その理解を目指します。細胞骨格ネットワークの形成、細胞分裂の進行、細胞小器官の配置や構造制御といった細胞内構造の時間空間的秩序、ならびに気孔応答をはじめとする外部環境変化に対する応答過程の動態を、ライブセルイメージングと画像解析技術を基盤に明らかにしていきます。また、これらの現象を定量的に記述し、解析することで、生命の自己組織化と可塑性を実現する原理の解明を目指します。さらに、機械学習をはじめとする情報科学的手法も取り入れ、構造パターンの自動抽出や表現型の高精度な探索といったアプローチを展開し、仮説生成と理論構築を支える解析基盤の拡張に取り組みます。
本研究室では、大学院新領域創成科学研究科が標榜する「学融合」の理念に基づき、複数の専門分野を横断する越境的アプローチを大切にします。分野横断的な視点を持ち、多様な背景をもつ研究者との共創を通して、従来の枠組みでは捉えきれなかった現象や原理を明らかにし、生命科学の新たな地平を切り拓くことを目指します。
また、大学院大学における基礎科学の教育の場として、単なる作業の集積やデータ収集の反復に陥ることなく、大学院生一人ひとりが自律的に問いを立て、仮説を構想し、観察と解析を重ねながら、異なる知と交差させていく過程を尊重します。こうした試行と対話の積み重ねを通じて、大学院生どうしが相互に触発し合い、新たな価値を共に創出していける、知的に開かれた教育環境を構築できるよう努めてまいります。
最後に、これまでご指導くださった諸先生方、共同研究者および関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。今後、「超域生命科学分野」という場を通し、学問領域の垣根を越えて共に学び、新しい領域を創成していく、次世代の仲間との出会いを楽しみにしています。
2026年4月1日 檜垣 匠
